IT業界で注目される経理代行の効果とは?スタートアップが得られる3つの利点

急成長を目指すスタートアップ企業にとって、経理は「重要だけれど後回しにされがち」な業務の一つです。税務・経理サポートに長年携わっている税理士として、今回は多くのITスタートアップから寄せられる共通の悩みにスポットを当てていきます。

資金調達やプロダクト開発に集中したいが、経理の専門知識が足りない」「バックオフィスが整っていないために投資家への対応が遅れる」といった声を耳にすることが増えています。そんな中、経理代行サービスがIT業界を中心に注目を集めています。

この記事では、IT業界における経理代行の効果をわかりやすく解説し、スタートアップが得られる3つの主な利点をご紹介します。読後には、自社に経理代行が必要かどうかを判断できるようになるでしょう。

「経理の手間を省いて本業に集中したい」「信頼性のある経理体制を作りたい」というスタートアップ経営者や経理担当者の方は、ぜひ最後までお読みください。


経理代行とは?ITスタートアップでも広がる活用の背景

経理代行サービスの概要

経理代行とは、企業の経理業務の一部またはすべてを外部の専門業者に委託することです。主な業務内容には、記帳代行、請求書管理、支払い代行、給与計算、年末調整、月次・年次決算のサポートなどがあります。近年ではfreeeやマネーフォワードなどのクラウド会計ソフトと連携し、より効率的な運用が可能になっています。

ITスタートアップでの需要が高まる理由

IT業界ではスピードと柔軟性が求められます。とくにSaaSやフィンテック、Web制作、アプリ開発などの分野では、プロダクト開発と市場対応が経営の中心です。そのため、間接業務である経理はどうしても後回しにされがちです。

また、投資家からの資金調達にあたっては、信頼性のある財務情報の提示が必須です。こうした背景から、スタートアップの多くが専門性の高い経理代行を選択肢のひとつとして検討するようになっています。


スタートアップが経理代行で得られる3つの利点

1. 業務効率の向上と本業への集中

スタートアップの初期段階では、限られた人材リソースをプロダクト開発や営業活動に集中させる必要があります。経理業務はルーチンかつ正確さが求められるため、専門外のスタッフが対応すると時間と労力がかかってしまいます

経理代行を導入することで、以下のような効果が期待できます

  • 1.記帳や請求書発行、支払い管理などの業務を外部に委託して時間を節約

  • 2.社内メンバーが本業に集中できるようになる

  • 3.経理ミスや申告漏れのリスクを削減

あるSaaSスタートアップでは、経理作業にかかっていた月50時間以上の業務を経理代行に移行した結果、週に1人日以上の時間を開発や営業活動に充てることができるようになったという事例もあります。

2. プロの知見による制度対応と正確なレポート作成

スタートアップが直面する問題のひとつに「法改正への対応」「資金調達や補助金申請の際の資料作成」があります。こうした対応は、税務や会計に精通していないと非常に困難です。

経理代行には、税理士や会計士が関与していることが多く、以下のような支援が可能です。

  • 電子帳簿保存法、インボイス制度などの法改正に即した経理処理

  • ✅融資や資金調達時に求められる月次・年次の財務レポートの作成

  • ✅キャッシュフローの見える化による資金管理の強化

実際に、私が担当したWebサービス企業では、毎月の経営会議で利用できるような損益レポートとキャッシュフロー分析を経理代行業者が提供したことで、経営層の意思決定が迅速になりました

3. コスト削減と柔軟な人員配置

「経理を外注すると高くつくのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、実際には自社で人材を採用・育成するよりも費用を抑えられるケースが多いです。

たとえば

  • ・経理担当者1名の人件費は、月額30万円以上+社会保険料

  • ・経理代行サービスは、月額3万円~10万円程度から利用可能

  • ・雇用に伴う教育コストや退職リスクも不要

さらに、事業フェーズに応じて業務範囲を柔軟に調整できるため、「シード期は記帳のみ、シリーズA以降は決算まで」などスケーラブルな活用も可能です。


ITスタートアップに最適な経理代行サービスの選び方

クラウド会計に強いパートナーを選ぶ

freee、マネーフォワード、弥生会計オンラインなど、クラウド会計に対応している代行業者であれば、リアルタイムな財務管理が可能です。クラウドソフトを活用することで、担当者間でのデータ共有もスムーズになります。

スタートアップ支援実績がある事務所を選ぶ

スタートアップならではの課題(株式発行、補助金、資金調達など)に精通している税理士事務所を選ぶことが重要です。対応実績や顧客インタビューが掲載されているかをチェックしましょう。

セキュリティ体制を確認する

経理業務は機密情報の塊です。契約前には、データの取り扱いやセキュリティ対策、プライバシーポリシー、ISO認証取得の有無などを必ず確認しましょう。


経理代行を導入する際の注意点

ノウハウが社内に残りづらい

すべての経理業務を委託すると、社内に業務知識が蓄積されません。対策として、社内に窓口担当者を設置し、業務内容やフローを共有・把握しておく体制が必要です。

社内連携・情報提供が必要不可欠

経理代行は情報がなければ動けません。領収書の提出、請求書の共有、業務内容の把握など、社内との連携を定期的に行うことが成功のカギです。


まとめ

経理代行は、スタートアップ企業が「スピーディーに」「正確に」「コスト効率良く」経営を進めるための強力な支援手段です。とくにIT業界では、プロダクト開発や営業といったコア業務に集中できる体制を整える意味でも非常に有効です。

スタートアップが経理代行で得られる3つの主な利点は以下のとおりです

  1. 業務効率の向上と本業への集中

  2. ✅プロの知見による制度対応と正確なレポート作成

  3. ✅コスト削減と柔軟な人員配置

弊所では、IT業界やスタートアップ企業向けに特化した経理代行サービスを提供しています。クラウド会計への対応、法改正への対応、補助金サポートなど、幅広いニーズに対応可能です。

無料相談やオンライン面談も行っておりますので、経理の負担を感じている方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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