試算表の読み方基本ガイド|初心者でもわかる財務の基礎知識

こんにちは、コラムをご覧いただきありがとうございます。
試算表の読み方を調べてこの記事にたどり着いた方の「貸借対照表・損益計算書をどう理解すればいいのか分からない」「数値の意味が全くわからない」というお気持ちに共感します。
この記事では、試算表の基本構成から科目ごとの見方チェックポイント、さらに実際の業務で確認すべきポイントまで、経理初心者でも理解できるようにわかりやすく解説します。
この記事を読むことで、試算表から会社の経営状態を読み解く力が身につき、経営判断や資金繰り対策につながる視点を得られます
特に、中小企業の経営者や経理担当者で、月次決算で数字を見ても「何を判断すればいいのか分からない」という方は、ぜひ最後までお読みください。

試算表とは?基礎知識を押さえる

試算表と財務三表の関係

試算表とは貸借対照表(B/S)と損益計算書(P/L)をセットで作成し、月次・四半期ごとに企業の財務状況を一覧できる帳票です。
特に中小企業にとって最も基本的な財務分析ツールとして使われ、財務三表の土台となります。

試算表の目的と活用場面

試算表の目的は、企業の財務状態(資産・負債・純資産状況)と収益性(売上・コスト・利益構造)を把握し、経営意思決定や資金繰り計画に活かすことです。
毎月末に試算表を出すことで、問題の早期発見や適切な対策立案が可能になります。


試算表の構造を理解しよう

貸借対照表(B/S)の科目別解説

貸借対照表は左側に「資産」右側に「負債+純資産」と科目を分けます。各科目の内容は以下のものです。

  • ・流動資産(現金預金、売掛金、棚卸資産など)

  • ・固定資産(有形固定資産、無形資産)

  • ・流動負債(買掛金、短期借入金など)

  • ・固定負債(長期借入金、社債など)

  • ・純資産(資本金、利益剰余金など)

PREP法での資産の見方

  • ✅Point(主張):現預金や売掛金などの流動資産は事業のキャッシュ源泉

  • ✅Reason(理由):流動資産が多いほど短期的な資金繰りが安定しやすい

  • ✅Example(具体例):「売掛金が急増している場合、回収遅れによる資金ショートの可能性あり」

  • ✅Point(繰り返し):流動資産を定期チェックし、適宜回収対策在庫管理を行いましょう

損益計算書(P/L)の科目別解説

損益計算書は「売上総利益→営業利益→経常利益→当期純利益」と利益構造を順に追います

  • 1.売上高

  • 2.売上原価

  • 3.販管費(人件費・販売費など)

  • 4.営業外収益費用

  • 5.特別利益・損失

  • 6.法人税等

✅起承転結で利益の流れを整理

  • 売上高により商売の成果を把握

  • 売上原価販管費収益性を確認

  • :営業外の状況により本業以外の利益・損失を捉える

  • :最終的な当期純利益で会社全体の儲けを評価


試算表の読み方・基本チェックポイント

主要比率で見る財務健全性

  1. 流動比率=(流動資産 ÷ 流動負債)×100:一般的に200%以上で健全とされる

  2. 自己資本比率=純資産 ÷ 総資産:40%以上が望ましい

  3. 売上高営業利益率=営業利益 ÷ 売上高:10%以上なら黒字良好不足なら費用構造の改善が必要です

月次推移を活用した資金繰り分析

試算表を月別で並べることで、資産負債利益構造のトレンド異常値が見えてきます。

例えば、売掛金が数ヶ月で急増している場合、キャッシュアウトが増え、資金繰りに支障が出る可能性があります。
実際にこのような事態になり、翌月の短期借入実行により資金不足を回避した事例もあります


試算表を経営に活かす方法

赤字・黒字の見分け方と対応策

損益計算書の「当期純利益」が黒字なら経営状態は良好です。赤字続きの場合は、

  • ・売上拡大策(販路拡大・単価見直し)

  • ・費用削減策(人件費・外注費の見直し)

  • を実施する必要があります。

資金余裕を生むキャッシュフロー改善法

現預金の増減は試算表+資金繰り表で把握できます。
対策としては、

  • 売掛金回収の請求強化
  • 棚卸資産の適正化
  • 支払サイトの交渉
  • などを行うことでキャッシュフローを改善し、資金余裕を生みます。

まとめ

試算表は、月次で会社の財務状態・収益性・資金繰りを総合的に捉えるための基本ツールです。

流動資産利益構造比率分析によって「健全性」「収益力」「キャッシュのゆとり」をチェックできます。

異常値が見られた場合は、売上増や費用構造の改善、キャッシュフロー対策を即実行しましょう。

試算表を正しく読み解くことで、経営者や経理担当者はより強い財務基盤を築き、安心して経営判断ができるようになります。

経営状況をより正確に把握し、適切な改善施策を講じるためには、専門家のサポートを受けることも有効です。
弊所では、月次試算表のチェックや経営分析のサポートはもちろん、財務の課題に応じた改善アドバイスも行っております。
数字の読み方に不安がある」「試算表をどう経営に活かせばいいかわからない」という経営者や経理担当者の方は、ぜひ一度ご相談ください。
初回のご相談は無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

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