経理の消込手順を初心者向けに解説|請求書・入金の正しい突合方法

こんにちは!多摩・八王子経理代行サービスです。

経理業務を担当していると、「入金消込」という言葉をよく耳にするでしょう。しかし、初めて経理を担当する方にとっては「消込って何をすればいいの?」「請求書と入金をどうやって突き合わせればいいの?」と疑問に感じることも多いはずです。

私自身も経理担当を始めた当初は、通帳の入金と売掛金管理表をにらめっこしながら、何度もチェックを繰り返していました。最初は時間がかかっていた消込作業も、正しい手順を理解することで効率的に進められるようになりました

この記事では、経理初心者でも分かるように「消込の基本的な考え方」「請求書と入金の突合方法」「効率化のポイント」について具体的に解説します。これを読むことで、毎月の入金管理を正しく、スムーズに進められるようになるでしょう。特に、売掛金管理や入金処理に不安を感じている経営者や経理担当者は、ぜひ最後までご覧ください。


経理の「消込」とは?基本的な意味を理解しよう

経理における「消込」とは、請求書に記載された売上金額と、実際の入金金額を照合して記録を一致させる作業を指します。
もう少し具体的に言うと、売掛金として計上した金額が入金によって消える(=消し込む)ことから「消込」と呼ばれています。

消込の目的

  • ●売掛金の回収漏れを防ぐ

  • ●入金金額に誤りがないか確認する

  • ●顧客ごとの入金状況を正確に把握する

  • ●決算や資金繰りに必要なデータを整える

もし消込を正しく行わなければ、「入金されたのに未回収のまま」「一部入金を見落とす」といったトラブルが起こり、資金管理に大きな影響を与えます。そのため、経理の基礎業務として必ず習得すべき重要なステップです。


経理の消込手順【初心者向けステップ解説】

それでは、実際の「消込作業」の流れをステップごとに見ていきましょう。

ステップ1:請求書を基準に売掛金を確認する

まずは、各取引先に発行した請求書を整理します。
請求書には「請求金額」「振込期日」「振込先口座」が明記されているため、消込作業の基準となる資料です。

ここで大切なのは請求書控え」を取引先ごとにまとめ、売掛金管理表に記載しておくことです。これにより、どの顧客にいくら請求しているかを一目で把握できます。

ステップ2:入金データを確認する

次に、入金を確認します。主に以下の方法があります。

  • ●銀行の入出金明細

  • ●通帳記帳

  • ●インターネットバンキングのデータ

入金が確認できたら、入金日」「入金金額」「振込名義」を控えます。振込名義が会社名ではなく担当者名や略称の場合もあるため、注意が必要です。

ステップ3:請求書と入金を突き合わせる

ここで、請求金額と入金金額を照合します。

  • ●一致している場合 → 該当する売掛金を消込

  • ●一部入金の場合 → 請求金額から差額を売掛金として残す

  • ●過入金の場合 → 次回請求分に充当、または返金処理を検討

  • ●入金名義が異なる場合 → 取引先に確認して消込を確定

この段階で少しでも不明点があれば、そのまま放置せず必ず取引先に確認することが重要です。

ステップ4:仕訳を記帳する

消込が完了したら、会計帳簿に仕訳を記帳します。

例)100,000円を株式会社Aに請求 → 入金確認済みの場合

借方:普通預金 100,000
貸方:売掛金 100,000

これにより、売掛金が消え、入金が正しく反映されます。

ステップ5:消込表にまとめる

最後に、「消込表」を作成して記録を残します。消込表には以下を記載します。

  • 請求先

  • 請求金額

  • 入金日

  • 入金金額

  • 残高(未入金額)

この消込表を月ごとにまとめておくと、取引先ごとの入金状況がすぐに把握でき、決算や資金繰りの資料としても活用できます。


経理の消込でよくあるトラブルと対処法

初心者がつまずきやすいのは「入金金額や名義が合わないケース」です。ここでは代表的なトラブルと対処方法を解説します。

1:入金額が請求額より少ない

一部入金のケースです。差額を売掛金残高として記録し、取引先に確認をとります。理由としては「振込手数料が控除されている」「分割払い」などが考えられます。

2:入金額が請求額より多い

過入金のケースです。次回請求分に充当するか、返金の要否を取引先に確認します。

3:振込名義が異なる

担当者個人名や関連会社名義で入金される場合があります。その場合は、入金金額や日付を手掛かりにして取引先に確認するのが基本です。

4:入金日が遅れている

入金期日を過ぎても入金が確認できない場合は、売掛金管理表で未入金を明確にし、督促を行います。放置すると回収漏れにつながるため注意が必要です。


経理の消込を効率化する方法

消込作業は手作業で行うと非常に時間がかかります。ここでは効率化のポイントを紹介します。

消込システムを導入する

近年は「入金消込システム」や「クラウド会計ソフト」を活用する企業が増えています。銀行口座や請求書データと自動連携できるため、手作業による照合作業が大幅に削減できます

消込ルールを社内で統一する

  • 消込ルールは社内で統一するようにしましょう。
  • 振込名義を必ず会社名にしてもらうよう取引先に依頼する

  • ✅一部入金や過入金の処理方法をマニュアル化する

  • ✅消込表のフォーマットを統一する

これらを整えることで、属人化を防ぎ、経理担当が変わってもスムーズに作業を引き継げます。


まとめ

経理の「消込」は、請求書と入金を正しく突き合わせる重要な作業です。

  • ①請求書を基準に売掛金を整理

  • ②入金を確認して請求額と突合

  • ③一致しない場合は取引先に確認

  • ④仕訳を記帳し、消込表で管理

  • ⑤システムやルール整備で効率化

正しい手順を踏めば、売掛金管理や資金繰りの精度が向上し、経営に安心をもたらします。特に中小企業では経理担当者が少ないため、効率化と正確性の両立が欠かせません

弊社では、中小企業の経理体制をサポートし、入金管理の仕組みづくりや会計ソフト導入支援も行っています。経理の消込に不安がある方は、ぜひ一度ご相談ください。

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